運送会社から届いた見積書に「距離制」「時間制」と書かれていて、どちらで頼めばいいのか判断がつかない。あるいは相見積りを取ったら、A社は距離で、B社は時間で金額を出してきて、そもそも比べられない——。
福井県で1t車専門の運送会社をしている宮木商事です。この記事では、2つの運賃体系が何を数えているのか、そして同じ仕事でどちらが安くなるのかを、弊社の実際の料金を使って整理します。
結論:荷物が動いた距離で払うか、車を押さえた時間で払うか
違いはここだけです。距離制は「どれだけ走ったか」、時間制は「どれだけ車を拘束したか」で運賃が決まります。
- 距離制——片道の走行距離を区分に当てはめて金額が決まります。走ってしまえば、多少早く着いても遅く着いても金額は変わりません
- 時間制——車とドライバーを何時間押さえるかで金額が決まります。その時間内であれば、何件回っても、どこで止まっても金額は変わりません
なお、この2本立ては弊社が独自に決めたものではありません。国土交通省が標準的な運賃を距離制・時間制のそれぞれで告示しており、運送業界の共通の物差しになっています。その背景は運賃の相場とはにまとめています。
距離制が合うのは「1本の線」で終わる仕事
積地から卸地へまっすぐ運んで終わり、という形なら距離制が向きます。
- 1か所で積んで、1か所で降ろす
- 納品先が遠く、走行時間そのものが仕事の大半を占める
- 降ろしたらすぐ手が空く(待機や付帯作業が発生しない)
- 県外へ届ける単発の依頼
この形で時間制を選ぶと、高速道路を走っている時間にも時間単価がかかり続けることになり、たいてい割高になります。遠くへ1本、なら距離制です。
時間制が合うのは「線が枝分かれする」仕事
逆に、1台が1日のうちに何度も止まる仕事は時間制が向きます。
- 1日に何件も立ち寄る(ルート配送・店舗巡回)
- 納品先での積み下ろしや、品出し・在庫補充に時間がかかる
- 受付や検品の順番待ちで、現場での待機が読めない
- 回る順番や件数が、当日になって変わることがある
- 積んで運んで、また戻って積む、という往復がある
件数が多い仕事を距離制で組もうとすると、1件ごとに区間を切って積み上げることになり、合計が膨らみます。それに、当日1件増えただけで金額の前提が崩れます。時間で押さえておけば、その枠の中で動かせます。
同じ1日を、2つの体系で比べてみる
弊社の料金(いずれも税別)で、極端な2つの例を並べます。
- 県外へ1件だけ届ける——距離制の区分1本で収まります。走行に何時間かかっても、金額は距離で決まったままです。時間制で同じ仕事を組むと、往復の拘束時間ぶんを払うことになります
- 県内を1日回って20件配る——8時間の時間制で1本にまとまります。これを距離制で20区間に割ると、1件あたりの最低区分が20回分積み上がります
つまり「どちらが安いか」は会社ではなく仕事の形で決まります。相見積りでA社が距離制、B社が時間制を出してきたなら、金額を並べる前に「自社の配送はどちらの形か」を先に決めてください。そこが揃っていない比較は、安いほうを選んでも安くなりません。
金額をひっくり返すのは、たいてい「走っていない時間」
見積り段階で見落とされやすいのが、車が止まっている時間です。
- 待機——受付、順番待ち、荷受担当者が来るまでの時間
- 付帯作業——ドライバーが行う積み下ろし、仕分け、品出しなど
- 高速道路料金——お客様のご指示で使用する場合
弊社ではこの3つは運賃と別に申し受けます。ここを見積書に書かない会社と比べると、書いてある側が高く見えます。相見積りで金額に差がついたときは、まずこの3つの扱いが揃っているかを確認してください。安く見えた見積りに後から乗ってくる、というのがいちばん困る形です。
現場での待機が毎回発生すると分かっている配送なら、最初から時間制にしておくほうが金額が読めます。
費用の目安
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 距離制(〜50km) | 15,000円 |
| 距離制(〜500km) | 72,000円 |
| 時間制(4時間) | 25,000円 |
| 時間制(8時間) | 35,000円 |
| 嶺北エリア定期便(月〜金・20件前後・品出し込み) | 3〜4万円 / 8時間 |
| 福井県 → 石川県 定期便(週1回) | 2〜3万円 / 回 |
- すべて税別です。待機・付帯作業、お客様のご指示による高速道路の使用は別途申し受けます。
- 距離制・時間制の全区分はサービス案内に公開しています。
- 定期契約は割引もご相談ください。
どちらの体系で見るかは、条件をお聞きしてこちらから提案します。お客様が先に決めておく必要はありません。
よくあるご質問
距離制と時間制は、こちらが選ぶのですか?
お客様に選んでいただく必要はありません。積地・卸地・件数・希望時刻をお聞かせいただければ、どちらで見るのが安くなるかを含めてこちらから提案します。両方の金額を出してお見せすることもできます。
時間制で、予定より早く終わったら安くなりますか?
時間制は枠を押さえる契約なので、原則としてお約束した区分の金額になります。毎回大きく余るようであれば、次回から短い区分や距離制に組み替えるご相談をします。
時間内に終わらなかった場合はどうなりますか?
超過した分を申し受けます。ただし当日いきなり請求するのではなく、その場でご連絡し、延長するか翌日に回すかを判断していただきます。
いま契約している運賃が高いのかどうか知りたいのですが。
国土交通省の標準的な運賃が公表されているので、それが物差しになります。弊社は1t車専門のため、その標準運賃より安く設定しています。現在の条件をお聞かせいただければ、同じ内容ならいくらになるかをお伝えします。
どちらで見るかも含めて、お見積りします
積む場所と降ろす場所、1日に回る件数、荷姿、希望の時刻。この4つが分かれば、距離制と時間制のどちらが合うかも含めて、その場で金額を回答します。車1台を貸し切って運ぶ形そのものについては運送の貸切便(チャーター便)とはもあわせてご覧ください。
お電話が難しい場合はお問い合わせフォームからどうぞ。24時間受け付けており、内容を確認のうえ担当の宮木より折り返しご連絡いたします。料金表の全区分はサービス案内に公開しています。
